運動することの意味
運動をすることの目的について、今ある身体の筋力を維持していきたい、今よりも筋力を向上させたいといった身体機能の筋力面に考えがいきますが、運動の効果は身体機能における筋力面だけではありません。
運動をして、気分がすっきりした経験をしたことは誰にでもあると思います。
そういった精神面、運動することで便秘が解消されたといった身体機能における内臓へもたらす良い効果、うつ病や認知症の予防にもなることが期待できるとも言われています。
利用者の方で、運動をしているけどしていないときと比べて、何も変わらないということをおっしゃる方がたまにいます。
そんな時私は、上記の事を説明します。
「運動の効果というのは、目に見えないところ、意識にのぼらないところにもあります。筋力面の維持・向上だけではなく、内臓にも良い効果を与えるし、精神面にも良い影響をもたらします。さらに、未来の自分の健康に対する準備というか投資にもなります。」
2020年の日本人の平均寿命は、女性が87.74歳(世界1位)、男性が81.64歳(世界2位)だそうです。
寿命には、命がなくなる寿命と、自立して生活ができる健康寿命があります。
老化と加齢も違います。
加齢は皆に等しく訪れますが、老化は一様ではありません。
同じ80歳でも健康で好きなところに外出のできる人、足が思ったように動かずに遠くへの外出が難しくなった人、様々です。
運動がもたらす効果は、すぐに実感しずらいもので、上記に記した考え方が重要であると思います。
私には73歳になる父親がいます。
67歳まで仕事をしていましたが、健康で休みなく働いていました。
仕事を辞めて家にいる時間が長くなり、身体を動かす機会、人と接する機会が激減しました。
しばらくして、体調を崩し、入院となり、退院しましたが仕事をしていた時のような気力はなくなったように見えます。
運動の大切さを電話をする度に父親だけではなく母親にも知らせています。
母親は健康のためにパートで仕事をしており元気に動き回っています。
私の感覚では、男性で仕事を辞めて、生活のリズムが大きく変わった時にガクンと身体機能が下がってしまう例を多くみます。
生活の中に自然に運動を取り入れている人は、仕事を辞めても抵抗なく運動をすることが出来ているのでやはり健康な人が多いです。
運動の効果は、ただ単に筋力を維持させる、向上させるというものではなく、未来の生活の質にまで影響を与える大きなものであると思います。